天皇誕生日 (12月23日) - Emperor's Birthday (December 23rd)

12月23日は、現在の天皇明仁の誕生日を祝う国民の祝日です。神話によると、天皇は天照大神(あまてらすおおみかみ)の子孫で、初代の神武天皇は紀元前660年に即位したと言われています。天皇明仁はその直系の子孫であるとされ、第125代目に当たります。天皇明仁は、昭和天皇(1901年〜1989年)と香淳(こうじゅん)皇后(1903年〜2000年)の第1皇子として1933年12月23日に誕生しました。昭和34年(1959年)皇太子明仁は、皇族または旧華族から皇太子妃を選ぶというしきたりを破って民間出身の正田美智子と結婚しました。この結婚は、皇室の民主化を象徴する出来事として多くの国民に好感を与えました。皇太子時代、昭和天皇の名代としてイギリスをはじめ多数の国々を公式訪問しました。1989年1月の昭和天皇崩御の後、天皇に即位し、これにともなって元号が昭和から平成に改められました。現在の元号「平成」には、「平和を成す」という意味が込められています。天皇明仁は、海洋生物学者として、またスポーツ・音楽の愛好家としても知られています。皇后美智子との間に、現皇太子徳仁(なるひと)親王、秋篠宮(あきしのみや)文仁親王、清子(さやこ)内親王の3子をもうけました。

歴史上、天皇の地位と役割は幾度か変化しました。近現代では、大きな変化が2回起こりました。1868年の明治維新によって、9世紀以来歴代の将軍によって握られていた政治権力が天皇に戻されました。天皇の統治権は、明治22年(1889年)に公布された「大日本帝国憲法」によってさらに確実になり、天皇は政治権力だけでなく軍事権力も持つようになりました。同時に天皇は現人神(あらひとがみ)として神格化され、宗教的権威も持つようになりました。

2回目の変化は、第二次世界大戦の敗北によってもたらされました。戦後、天皇は自ら神格を否定するために人間宣言を行いました。昭和22年(1947年)に施行された「日本国憲法」では、天皇は日本国および日本国民統合の象徴であると定められています。新憲法では、天皇に与えられている権能は、形式的・儀礼的な国事行為に限定されており、それらはすべて内閣の助言と承認を得る必要があります。