型染め - Katazome

型染め

西洋には「死に馬にむちを打つ」ということわざがあります。これは、何か無駄なことをするという意味です。さて、私ももう少しむちを打つことにしましょうか。というのも、私は日本の人々を信じているからです。

自然に題材を求め、写実主義を基調とすることで知られる日本美術は、おそらく、世界で最も繊細で美しいものでしょう。しかし、今日では、伝統的な芸術の多くが、若者の関心の欠如により消滅しつつあります。仕事はたいへんなうえにおもしろいことも少ないため、彼らが興味を持たないのも理解できます。確かにその通りです。

しかし、先人たちの、このような壮麗な芸術を育てるための労苦を思うとき、われわれは、彼らの考え方や感性に敬意を払うべきなのです。試してみてください。先達のように芸術を愛するようになることと思います。また、何か興味を持てる芸術の分野を探し、それに熟達できるよう懸命に取り組むべきです。芸術を学ぶことによって、心が満たされ穏やかになり、精神的にも感情的にも豊かになれると思います。

最近私は、ほとんどの友人や生徒たちが知らない、ある工芸を習い始めたところです。それは型枠を作り、自然の色で着色していく、型染めと呼ばれるものです。ゆっくりと時間をかけて作業しなくてはなりません。急いではいけません。「急ぐ」と失敗します。型染めは、ろうを使って繊維に色が染まらないようにする「ろうけつ染」にやや似ています。筒描藍染も同じようなものですが、この場合は同じ材料を使っても型枠ではなくフリーハンドで染めます。

私は、今までこれほど夢中になったものはありません。皆さんも私と一緒に習ってみませんか。先生はとても聡明で、辛抱強く、話のわかる方です。 きっとどなたでも、日本の芸術はおもしろいと思うはずです。日本にはたくさんの芸術があり、たいへん美しいものです。