酒 - Sake

酒

今回は”さけ”について書こうと思います。と言っても魚の鮭ではありません。アルコールです。酒は米からできるアルコール分約16パーセントの飲み物です。酒の起源は、朝鮮半島や中国からの渡来人によって水田耕作が日本にもたらされた紀元前3世紀にさかのぼります。酒が文献に最初に登場するのは、西暦300年頃です。当初酒は宮廷や寺院、神社で造られていました。当時の酒は宗教的儀式で用いられました。現在でもその習慣は残っています。

酒を造るには、まず米麹、麦芽米、水を20日間ほど発酵させ、それを瀘して圧縮したものを混ぜ合わせ、低温殺菌を施し瓶に詰めて貯蔵します。しかし、1年以上貯蔵しておくことはめったにありません。残った酒粕は料理や漬物を作るのに利用されます。また、焼き上げて醤油を付けて食べることもあります。試したことがありますが、とてもおいしいですよ。

私は島根県広瀬町の「月山」、松江の「李白」の二つしか知りませんが、日本には約3000にも上る酒の銘柄があります。酒は甘いもの、辛いもの、さっぱりしたもの、炭酸を含んだもの、年代ものなどさまざまです。アメリカで造られる酒もありますが、なかなかの味です。米から造られた純粋の酒である清酒、日本酒は今でも日本中で愛飲されていますが、最近、洋酒の人気も上がってきています。昔と比べて人々に経済的ゆとりが生まれ、海外に目を向けることが増えるにつれて、日本人の舌も西洋化されてきているようです。 とは言っても酒の人気は依然高く、会合や結婚式、月見や花見、初雪の日、そのほか多くの行事には欠かすことのできないものです。

冷酒もありますが、一般的には50度まで暖めた酒を小さなコップに注いで飲みます。このコップを私は「ちびちびのみ」と呼んでいます。勝手に付けた名前ですが、自分では気に入っています。 ただし、いくらおいしくても飲みすぎにはくれぐれも気を付けましょう。二日酔いはつらいですからね。