日本の猫 - Japanese Cats

日本の猫

猫に関する本を読んで、猫についてたくさんのお話があることがわかりました。それらは国によってはまったく逆の内容になることもあります。たとえば、西洋では黒い猫は不吉な存在と考えられていますが、日本では幸運を招くとされています。西洋では5色の猫が縁起が良いとされていますが、日本ではそれに相当するのは3色の猫(三毛猫)です。

芸者はその昔「猫」と呼ばれていたそうですが、これはもしかしたら、猫の皮を三味線に用いることに由来するのではないでしょうか。またさらに、猫は魔女、つまり「猫は魔物」ともいわれます。魔女は、黒猫を従え、魔法の手伝いをさせると考えられています。このことが、西洋における黒猫の悪いイメージにつながっていったのです。

猫は、あらゆる所にいるようです。 日本では、しっぽの長い猫は好まれないようです。一方西洋では、しっぽの丸い猫を見かけることはありません。 「猫の目(変わりやすい)」、「猫背(背中が丸い)」、「猫の額(狭い)」など、猫にまつわる言葉もたくさんあります。

猫は、8世紀に中国から日本に持ち込まれたといわれています。猫の到着はまるでおとぎ話のようです。というのも、猫は王に仕える動物と考えられ、ほかの人々が立ち入ることを許されなかった場所へも入ることができたからです。 猫はとても大切にされてもほとんどなつかず、家から勝手に姿を消してしまうことで知られています。猫は、主人とある期間一緒に暮らすことを決めて、それが過ぎると自由に出ていくと思われていました。そんなことを猫がするのでしょうか。

猫は好きだが犬は嫌い、という人もいれば、逆に犬は好きだが猫は嫌い、という人もいます。さらに、どちらも嫌い、あるいはどちらも別に気にしない人など、人の好みは実にさまざまです。 猫が前を横切ると、近々その人に良くないことが起こるといいます。ほとんどの人がこの話を本気で信じているようです。 皆さんはいかがですか。そんなことがあれば私ですら不安になります。

松江には、黒猫を何匹も飼っている家があります。その家の人は、日本人らしく黒い猫は幸運をもたらすと考えているのでしょう。病気のとき黒猫と一緒に寝ると、病が治るといわれています。この説は、研究してみるべきです。医者にかかると高くつきますから。 猫は、昔から日本の文化の一部なのです。