日本の芸術 1 - Japanese Art (1)

このテーマは折に触れて出てきますね。印象に残る本当にすばらしいものを目にしたとき、このテーマを取り上げます。

茶の湯は、私が心から楽しむことのできる芸術様式の一つで、お茶を味わうだけでなく観ているのも楽しいものです。多くの方がお茶はとても苦い、とおっしゃいますが、そういう向きには、茶席の持つ美とだれもが対等に交流を楽しむことのできるその雰囲気を堪能されることをお勧めします。私の家内は毎週お茶のけいこをしており、先生から免状を頂いています。しかし、私同樣とても恥ずかしがりやで、教えることよりも友人たちとけいこをしている方が好きなようです。

松江は、茶の湯をたいそう好んだ松江藩7代目藩主・松平不昧公がその発展に尽力したことから、茶所として名高い土地です。不昧公は二つの茶室を建てました。最初にできたのが、1779年に建てられた明々庵です。1966年に、現在の場所に建て直されました。たいへん新らしく見えるのは、それが理由です。この茶室からは、松江城の優雅な姿を眺望することができます。次に建てられたのが菅田庵です。1792年のことでした。静寂と思索的な雰囲気をかもし出す森や竹やぶを通り抜けて行く菅田庵までの道のりは、実に美しいものです。

私には茶道を学んでいる友人が数多くいますが、茶の湯に親しむことで彼らの日常生活は穏やかに、また女性らしくなっています。以前アメリカ人は、同じ理由で裁縫や音楽を学んでいました。 もちろん、合気道や柔道、あるいは剣道をする女性たちもいます。こうしたものは彼女たちを女性らしくはしませんが、自信がつくことは請け合います。茶道と剣道両方を学ぶというのはどうでしょう。そうすれば、強い女性になれますよ。