習慣と作法 - Customs and Manners

先日、NHKの☆うえき☆さんから「外国人の目に映る島根」と題した講演をするよう依頼がありました。過去二十五年間をここ島根で過ごして来た私にとって、これは大変難しいことでした。例え私の意見を述べても、それは他の外国人がこれまで述べて来たことの繰り返しに過ぎないからです。もちろん私にも自分自身の考えはあります。その一つが、海外を旅する時は注意深くその国の習慣や作法を観察し、それに従うことです。

「旅の恥はかきすて」は大変良くない習慣です。また、訪れる国は多くても2、3ヶ国にすべきです。多くの国へ行っても、空港を見るだけで、その国の本当の姿やそこに住む人々を見ることにはならないと思うのです。 また、「プリーズ」「サンキュウ」「アイムソーリー」といった言葉を覚えましょう。外国では礼節が重んじられるのです。女性、ウェイトレス、事務員に対しても礼儀を欠いてはなりません。全てのアメリカ人は平等なのです。

外国を旅する日本人家族の姿をリポートしたドキュメンタリー番組を見ました。夫は粗野で不作法で、私は彼を非常に恥ずかしく思いました。ウェイトレスを「お姉ちゃん」と呼んだのには、開いた口が塞がりませんでした。これ以上私を驚かす場面はもう出てこないだろうと思っていた矢先、奥さんが梅干しの入った容器を取り出したところで、私はチャンネルを切り替えました。これ以上正視することが出来なかったのです。

この様な人達が現地で大金をばら撒き、日本という国を代表しているのです。彼らは出発前に滞在する国の礼儀作法や習慣を学ぶこともせず、現地の人々に日本の悪いイメージを植え付けて帰って来るのです。海外を旅する際は訪問国の作法を学んで行くべきです。日本が礼節と文化の国と言われる様、懸命に学び、外国での滞在をもっと楽しいものにしようではありませんか!。