民話における地蔵 - Jizo in Folk Tales

民話における地蔵

日本では多くの彫刻を目にすることができます。そして、その多くが私たちの日常や身の回りの物と結びついています。6世紀にこの国に伝えられた仏教とその仏教美術、壮麗な仏像にそうした彫刻の起源はあります。木が頻繁に用いられさらに数多くの石像も生まれました。もちろん、鋳造された仏像やその他の宗教に関する事物も存在しました。それらは通常銅で制作されました。

こうした美術品の中に、いくつもの特質を兼ね備えた頑健な神・お地蔵さんがいました。酒のみのお地蔵さんもいれば田植えをするお地蔵さん、さらにとげを抜いてくれる地蔵や所在のわからない人を見つけてくれるもの、はたまた徳をもたらす地蔵に危ないとき身代わりになってくれるお地蔵さん、台座を残したまま放浪し人々を落胆させるお地蔵さんなどまだまだ他にもたくさんいます。

私たちの出雲の国にもいくつか物語がありそれらは古い本に載っています。お話しましょう。出雲地方にヤエと呼ばれる小さな町がありました(この町を探してみましたが、見つかりませんでした 名前が変わったものと思われます)この町で水不足が起きたときのことです。一人の農民が自分の田んぼに水を引こうとしたところ、近隣の者たちから殴られてしまいます。次の日、神主がやってきて男のために水を引いてやります。怒った農民たちが神主に向けて1本の矢を放ったところ、何と神主は姿を消してしまいました。

定期的にお地蔵さんにお参りしていた農民でしたが、その晩も拝みに訪れました。男はお地蔵さんの足が泥で汚れその背中には矢が刺さっていることに気が付きます。それからというもの、男は前にも増して心を込めお地蔵さんを拝むようになったということです。 こうした物語は、私の心をすべての伝説に引きつけます。