鳴り砂 - The Singing Sand

鳴り砂

琴姫の物語と特殊な砂からなる砂浜のある馬路村に関する話を続けましょう。 琴姫が亡くなってからというもの、砂浜の砂の上をだれかが歩くたびに音をたてるようになります。その音は村人たちに琴をかなでる琴姫を思い出させました。この浜が「琴が浜」と名付けられたのにはこうした理由があったのです。私はこの砂を「歌う砂」と呼んでいます。

ある日、浜を通り掛かった一人の老人が砂の鳴るのを耳にします。老人は琴姫の父親でした。娘がそこで亡くなったことを知ると父親は、娘と死を共にすべく静かに海の中へと入って行きました。 たいへん悲しい物語であるのはもちろんですが、これはこの地方に伝わる伝説の一つなのです。

琴が浜の砂は、仁摩町が建てた砂博物館の1年計に使用されています。毎年新しい年の到着を待つ砂時計は、展示されている数多くの種類の砂や生物たちとともにたいへん興味深い博物館の中に設置されています。われわれは、若い世代にすばらしい環境に触れさせるためにこのような教育的展示物を必要としているのです。新たな神話を学ぶたびに、私はその起源を突き止めるべく追跡しようと試みます。

私が琴姫の伝説と彼女にまつわる悲話を調べさせた動機もそれでした。この物語は、この国の人々の人生観や運命に対する身の施し方について私たちにより多くのことを教えてくれています。 私の次の目標は、邪馬台国と呼ばれた国に関するものです。始めて6か月になります。皆さんは邪馬台国についてどんなことをご存知ですか。 私はさらに調査を行うべく今月奈良を訪れます。ご一緒しませんか。