新年のいろいろ - Another New Year

アメリカの新年のお祝いは、12月31日の夜に始まり、元日の午前未明に終わりを迎えます。次の日、ほとんどの人がひどい二日酔いのため寝込んでしまいます。 日本でも大晦日の夜、同じくらいの時間帯からお祝いが始まり、寺院では大きな鐘が百八つ鳴らされ、最後の一突きで新年を迎えます。

2日には、多くの人が何らかの事始めをします。これにより、新しい年も一生懸命働くのだ、という気持ちを表すのです。 元来、日本には三つのお正月がありました。そのうちの二つは現在も残っています。

一つは太陽暦の元日、つまり1月1日で、人々はこの日神社にお参りします。今年は出雲大社に何千人もの参拝客が訪れました。もう一つのお正月は「節分」で、千年以上前から何らかの形でお祝いされています。これは陰暦の冬最後の日に当たる2月3日に行われ、次の日からは春、つまり新しい年が始まるというわけです。良い考えですね。

三つ目のお正月は、今ではもう残っていません。これは「厄よけ正月」と呼ばれる特殊なもので、困難に見舞われたとき幸運と富を取り戻すためお祝いしたものです。

厄よけ正月が初めて祝われれたのは、江戸で疫病が流行し多くの人が死の恐怖にさらされた1778年のことでした。それ以降も不定期にお祝いされていましたが、1880年を最後に廃れてしまいました。当時、5000戸以上の家が焼失した新潟の大火、東京近郊を襲い2000人以上の死者を出した台風、3000戸以上を炎に包んだ大阪の大火などがあり、さらにその後国内は不況と社会不安にあえぐことになります。

そこで人々は、自分たちの運気を変えるため新年のお祝いをすることにしたのです。それ。が功を奏したであろうことは、この国の今日の姿を見ればわかります。このような風習、皆さんはどう思われますか。