エルダーホステル - Elder Hostel

エルダーホステル

去る10月22日、ある高齢者のグループが松江を訪れました。「エルダーホステル」という団体の会員の皆さんです。私は彼らを前にお話する機会に恵まれましたが、終始笑いが絶えず、多くのことを学んでいかれました。日本画と数人の日本画家をテーマに、2時間ほどお話させてもらったのですが、皆さん出雲地方とその歴史について深い関心をお持ちでした。

絵画の興りから現在に至るまでの足取りについて語るのはいささか難しかったのですが、頑張ってやってみたところ皆さん満足してくださいました。思うに、皆さん英語で話を聞けたことが嬉しかったのだと思います。ヘルンや住居、風習や習慣、お茶やお酒、そのほかあらゆることに関する質問を次から次へと受けました。

この団体は60歳以上の方を会員の対象としており、日本にも千人以上の会員の方がいらっしゃいます。すごいですね。皆さん家でぼんやりと歳をとっていこうなどとは思っていません。世界中の国々や国内を旅して、ほかの土地やそこで暮らす人々について知らなかったことやおもしろいことを吸収しようとしていらっしゃいます。退職後家でただぶらぶらしているより、この方がよいと思いませんか。

中年期を迎え会社勤めをやめた後、私たちが無味乾燥でつまらない人生を送らなくてはならない理由でも何かあるのでしょうか。そんなものはありません。お金を貯めて旅に出ましょう。綿密な計画を立てて節約を心がければ思ったほどお金はかからないのです。試してみてください。もっと早く気づけばよかったとお思いになるはずです。山本栄一さんを始め私の友人の何人かはこれを実践しています。私たちは世界に目を向けるべきであり、年を取ったときこそそのチャンスなのです。これを機会に楽しみましょう。