日本の郵便制度 - The Japanese Postal System

日本の郵便制度

1871年4月20日は、全国規模の郵便制度が「郵便制度の父」前島密によって、その第一歩を踏み出した日です。前島は、ヨーロッパとイギリスの郵便制度を視察した後、これを基に日本の郵便制度を考案しました。1873年には郵便制度は国有化され、政府の独占となりました。郵便料金も標準化され、日本は1877年、万国郵便連合に加盟し、国内にあった外国の郵便局をすべて廃止しました。

では、郵便制度が誕生する以前、郵便物はどのように処理されていたのでしょうか。646年、朝廷と京都、大阪、奈良といった軍事拠点を結ぶため、駅伝制度が生まれました。「駅」という言葉は、この制度で使われた馬を常駐させておく場所から来ています。この制度は唐王朝時代(618〜907)に始まりました。ジンギス・カンがその考案者であるという歴史家もいます。同じくこの制度をルーツに持つアメリカのポニー・エクスプレスの郵便業務は、非常に効率的でしたが、わずか2年で廃止されてしまいました。

718年、平城京とほかの地方との通信を容易にするため、駅が設立されました。この制度は衰退しますが、後に鎌倉幕府によって再興されます。この二つの時代の間に、宿場町が生まれ活況を呈しました。その後、こうした宿場町は日本の人口集中地区へと発展していきます。 宿場町は、鎌倉時代から江戸時代の間に一度衰退しますが、その後再び活気づきます。そしてその繁栄は、前島密によって画期的な郵便制度が実現される1870年代まで続きました。

郵便制度は、1900年までに黒字に転じ、日本には現在2300を超える郵便局があります。 日本の郵便局は単に郵便物を取り扱うだけでなく、一種の銀行としても機能しており、人々にたいへん親しまれています。

近年、郵便業務も機械化やコンピュータの導入が進み、今や日本の年間郵便物取扱量は、アメリカに次いで世界第2位となっています。 1968年には郵便番号制度が導入されました。ちなみに松江市の郵便番号は690‐××××です。

日本の郵便制度は非常に優れており、私たちの生活に不可欠なものだと思います。その効率の良さにも舌を巻いてしまいます。皆さんはいかがですか。1980年に日本で配達された郵便物の総数は、158億通にも上りました。実に忙しい仕事です。