塩見縄手 その一 - Shiomi Nawate 1

塩見縄手 その一

松江城の北側にはお堀があり、そのお堀の向こうには、趣のある建物が立ち並ぶ塩見縄手が控えています。

この通りを西端から歩いて行くと、まず新小泉八雲記念館が姿を現します。最初に建てられたものから様々な改善が図られ、とても素晴らしい美術館になりました。

全ての展示品には英語による解説が加わり、多くの事を知ることが出来る場所です。キセルの愛好家だった八雲は、沢山のキセルを収集していました。しかし、残念なことに数年前、約200本が盗難に遭いコレクションは散逸してしまいました。未だに発見されていません。

美術館の先には、八雲の旧宅があります。彼はその邸宅に関する多くの随筆を書き記しました。古風で趣がある庭園は静寂に包まれています。

さらに東の方へ足を進めると、田部美術館が建っています。多数の茶道具を収蔵するこの美術館は、田部氏を記念して建てられ、優れた陶工であり、茶道にも情熱を傾けた田部氏は、茶碗を始めとする数多くの美しい茶道具を生み出しました。

そこから先へ行くと、松江でも有名なそば屋、八雲庵があります。ここで最高の出雲そばを味わうことが出来ます。また、美しさにおいてそこの庭園の右に出るものはありません。大きな鯉が池の中を悠々と泳ぎ、犬に餌をやる様に、手で直接口の中に餌を入れてやることが出来ます。是非訪れてみて下さい。その際はどうぞ美味しいそばを注文することもお忘れなく。