津和野 - Tsuwano

津和野

津和野は人口約7000人の小さな町です。この町は文豪・森鴎外(1862-1922)の出生地です。鴎外はこの地で生まれ約10年間を過ごしました。地元の人たちは彼を津和野っ子と見なしています。鴎外が居住していた家は彼の記念碑として位置付けられ、また、鴎外の記念館も建っています。鴎外は、60歳で亡くなるまで軍医として従事しました。

どんな乗り物ででも津和野を観光することはできますが、自転車を利用するのもよいでしょう。 津和野で私が一番おもしろい場所だと思うのは、新葛飾北斎美術館です。私は北斎を日本の美術史上最も偉大な浮世絵師であると考えます。彼の作品は私をたいへん魅了します。同美術館は、1000点を超える北斎の優れた作品を収蔵しており、私はしばしば訪れています。

津和野には、古い歴史を持つ銀山もあります。また道を散策すれば、道路の両脇の溝の中を泳ぐ鯉を目にすることができます。コンクリートでできた小さな溝の中は、色とりどりの鯉でいっぱいです。こうした人々を引きつける名所があるにもかかわらず、私を最も楽しませてくれるのは北斎美術館です。

版画を目にするたび、私はいつも日本美術、そして偉大な浮世絵師・北斎に親しみを覚えるのです。 色鮮やかで落ち着きのある町・津和野はまた、鷺舞(さぎまい)でも知られています。毎年7月に開かれるお祭りには、この魅力的で伝統ある郷土の舞踊を観ようとたくさんの人が訪れます。

津和野は、すばらしい山陰をもっと知るべくだれもが訪れてみるべき場所です。旅館やホテルに空きが無ければ、隣の日原まで引き返しそこの旅館に泊まればよいのです。ご主人はどなたも温かみのある方たちばかりで、料理もおいしくサービスも行き届いています。私は2度ほど滞在したことがあります。津和野に空き部屋が無かったことが私にとっては幸いでした。日原は小さな町ですが、私はそこでの滞在を心行くまで満喫しました。