海外への旅 - Travel to a foreign country

海外への旅

日本人は記録的な数で海外へ出掛けており、その数は年々増加しています。彼らはなぜ旅に出るのでしょう。海外で働く親類に会いに行く多くの人たちがいます。美しい場所や事物を見に行く人たちがいます。遊びに行く人もいます。また、わずかではありますが、勉強しに行く人もいます。一人旅をする大勢の人たちも、ツアーで行く人の大部分も、たくさんの場所を訪れますが、私には彼らがほとんどの時間を空港で過ごしているように見えます。

私は、短い休暇なら一つの場所だけを訪れるよういつも自分の教え子たちに勧めています。たくさんの場所を観て何かを学ぼうにも1週間は短かすぎると思います。 ワシントンD・C周辺にある美しくておもしろい観光地を2、3観て回るだけでもかなりの時間がかかります。サンフランシスコの場合、1週間では短かすぎて何も観ることはできないでしょう。

それでも、1週間の休暇中に五つもの場所を観て回る人たちがいます。彼らは何を観るのでしょうか。空港とホテルです。空港とホテルなら日本でも見ることはできます。それならば旅に出ることはないのではないでしょうか。1週間を一か所で過ごしその場所に通じるのです。そうすれば、「サンフランシスコ観てきたよ」とか、そのほかのすばらしい場所についても言えるようになるのです。友人の一人が10日間サンフランシスコに行ってきましたが、分刻みの忙しさだったとのこと。それでもすべてを観たわけではありません。

私のふるさとの小さな町やその周囲の美しい田舎を観るのでさえ1週間はかかるような気がします。外国へ出掛けたときくらいのんびりしようではありませんか。そうでないと何を観てもわからないでしょう。異なる生活様式や人々、風習、習慣、その国のおもしろい点などを知ることにこそ旅の目的はあるはずです。慌ただしく通り過ぎるのではなく、よく見て理解しましょう。旅に出ようではありませんか、ただし、しっかりとした目的を持って。