掛け軸 - hanging scroll

掛け軸

掛け軸は「掛け物」とも呼ばれ、絵画や書を軸物に仕立て、主に床の間の壁に掛けるようにしたものです。和紙または絹の布に書かれた花鳥風月などの絵や書を布で裏打ちしたもので、使わないときには巻いて保管します。掛け軸の原型は、中国から伝えられた礼拝のための仏画であったと言われています。これが茶の湯と結びつき、室町時代には装飾または鑑賞するためのものになりました。この時代には、座敷に床の間が作り付けられるようになり、それに伴って掛け軸も美しく表装され、床の間に飾られるようになりました。

掛け軸は、座敷の雰囲気作りに大きな影響を及ぼします。このため、季節や好みに合わせて、その都度ふさわしいものに掛け替えます。