茶の道へのいざない - Introduction to Tea

近頃では茶会と呼ばれることも多い茶道は大変長い歴史を持っています。茶の湯は中国に端を発し、729年、日本に伝来しました。

749年、東大寺Roshana像の落慶法要の際、聖武天皇は百人の僧侶に茶を振る舞いました。520年印度から中国に仏教を伝えた釈迦は瞑想中に集中力を維持するため、お茶を飲むことを奨励したということです

日本では、お茶は寺院における儀式の際に用いられ、その儀礼は極めて厳格で格式高いものでしたが、これは中国の唐王朝時代(618-907)の仏教寺院の慣習に起源があります。

ここで当時の人々がどんな茶道具を使っていたか見てみましょう。初期の茶道では、金属製の火鉢、石炭、鉄瓶、水壷、☆不要な水を入れる容器☆、☆竹を立てるための花瓶のようなもの☆、柄杓、火箸、鉄瓶の蓋をのせておく筒などが用いられていました。他にも、地面を表わした地板と呼ばれる、茶碗を置くための棚を支える物や、極楽を表わした天板といったものもありました。

ところで皆さんは、中国でのお茶会がどんな物であったか関心がおありではないですか。古代中国ではお茶を寝かせ発酵させたものを圧縮して長方形の塊にしました。それをナイフで削り粉末にし、鉄瓶の中の熱湯に入れます。そして出来たお茶を柄杓で☆てんもく☆と呼ばれる上薬のかかった円錐形の茶器に入れて出しました。お茶を出す際は茶碗を台に置きました。人々は茶道の厳格な作法にのっとってお茶を味わいました。この点は日本の茶道と非常に似ています。