茶道 - Tea Ceremony

茶道

10月10日、松江城で大茶会が催されました。私が松江という歴史ある城下町を気に入っている理由の一つは、人々が決して日本古来の文化を粗末にしないことです。

この地方はお茶と深くかかわっており、松江には茶所としての長い歴史があります。松江城七代目城主の松平不昧公は、お茶を人々の生活に溶け込ませたという点において大きな功績を残した一人です。ひょっとしたら彼は、現在の方が生きていたころより有名かもしれません。

この日、私と家内も城山公園で多くの友人と一緒にお茶を頂きました。普段の緊張から解放され親しい仲間と落ち着いた雰囲気の中で楽しい一時を過ごす、私がこの茶会に参加するのはそのためです。

アメリカにはこのような習慣はまったくありません。そのため、日本を訪れるアメリカ人には”お茶の作法”を理解するのは少し難しいようです。日本ではたくさんの人がこの伝統的な技芸、芸術様式に親しんでいます。私の家内や、多くの男女の友人も茶道を習っています。特に結婚前の若い女性なら必ずと言っていいでしょう。

松江城の茶会では武者小路千家流のお手前を拝見しました。私の男性の友人たちがこの流派に属しています。そこで、国際性ということについてよく考慮されていると思いました。この日使用された茶道具の中で日本製のものは湯を沸かす釜のみで、後はすべて外国製の茶道具が使われました。茶道を世界に広めようという観点からすればとても良いことです。

だれもが、どこにいても、一日のわずか数分間でも、人と誠実に心を開いて会話を交わしてくつろぐことができたらどんなにすばらしいでしょう。たとえ会話がなくても、茶道が与えてくれる穏やかな時の流れは、きっと私たちの心を今よりずっと豊かなものにしてくれるに違いありません。

もっと茶道に慣れ親しみ、そのすばらしさを認識し、安らぎと平穏の時を味わおうではありませんか。