山陰を写真に撮る - Photography in Sanin

写真を撮ることが今の私の一番の趣味です。山陰地方は、アマチュアの写真家にとって特に題材の多い所です。アメリカと違って、すべてがこぢんまりとして色彩豊か。入り江や森、海岸、庭園、それに絵のような田んぼや山に沿ってある草ぶき屋根の家々は、決してあきることのない題材です。

山陰のあちらこちらを旅して、私は自分が興味を持ったり、他の人がそうであろうと思われる所を写真に撮りながら幸せな時を過ごしてきました。退屈だと思ったことは一度もなく、たくさんのすてきな人と出会いました。 写真のために喜んでポーズをとってくれる農家の婦人たち。建設現場で働く人たちもまた、写真に撮られることを喜びます。

こうした写真は二度と撮ることができないので、手元にあるのがとてもうれしいのです。それらの写真は、日本と日本人を私が記憶しておきたい姿で見せてくれます。 これらのスナップ写真の景色は、数年のうちに日本からなくなってしまうでしょう。水田はビル用地になりつつあり、伝統的な衣装は消えていっているからです。

日本の他の地域に比べて、山陰地方はかなり長く変わらずにいますが、国中で既にさまざまな変化が見え、洋風化が進んでいます。伝統的な衣装や慣習、建物が投げ捨てられ、それに代わって美観を無視した新しいものが増えていくのは残念です。伝統をもう少し長く大切にしようではありませんか。

(注・Cannot be duplicatedは「再現できない」)