出雲大社 2 - IZUMO-TAISHA2

出雲大社 2

豪壮な社、出雲大社は“偉大な創造者”と崇められる大黒様を奉っています。古事記」には、出雲大社は日本最大の建造物として登場します。平安時代の九五〇年に世に出た「くちずさみ=口遊」にも同様の記述が見られます。美麗で見る者に深い感銘を与えずにはおかないこの社の歴史は、八世紀(およそ千二百年前)にまで溯ると言われています。

日本で最も高名な神社の一つである出雲大社はかつて五十?もの高さを誇っていましたが、後に半分の約25?にまで縮小されました。理由は定かではありませんが、恐らく、老巧化と湿気の多い島根の気候が木材を腐食させることによるものと思われます。太古には、神社の大きさはそこに奉られている神の地位を示すものと考えられていました。もしそれが事実なら、とてつもない高さを誇ったこの社の主、大国主命、つまり大黒様の地位は極めて高いものであったということになります。

幸運と富の神様、大黒様と息子である恵比寿様が一緒に描かれているのをよく目にします。恵比寿様は、実業家達から幸福と成功の神様として敬われています。鯛と釣り竿を手にしたその姿は有名です。こんな話があります。ある日、大国様が恵比寿様を呼びに行きました。しかし、どこにもいません。しばらくして美保関にいるのが見付かったのですが、恵比寿様は釣りをしてらしたそうです。面白いですね。

出雲大社は”神々の集う里”として知られ、毎年旧暦の十月になると、神々が日本全国から出雲にお戻りになられます。日本には、この行事と関連した習慣や祭事が幾つかあります。この時期、出雲大社では数多くの結婚式が執り行われます。出雲では十月は目出度い月なのです。