松江城 2 - Matsue Castle 2

松江城 2

松江に城を築くことを決意した喜晴は、その場所として松江近効の山を選びました。彼の息子はこれに反対しましたが、喜晴はかねてから心に決めており、予定通り工事に着手しました。

しかし、間も無く息子が亡くなるという、突然の不幸に見舞われてしまいます。悲しみに打ちひしがれた喜晴は、息子が進言した通り、松江の中心にあるお城山の上に城を建てることにしました。 喜晴は、城の周辺に特定の地域を指定し、そこに様々な異なる階級の人達を住まわせました。この施策は当時大変な効力を発揮しました。

城は一八六八年、大政奉還の際、取り壊される予定でしたが、天守閣は先人から受け継いだ、芸術的、文化的重要性の高い遺産であり、松江の人々の生活に果たす役割が大きいことから、保存される運びとなりました。

政府は一九五一年に、松江城のとその周辺考古学上貴重な発見を伴う古代遺跡が存在することから、京都、奈良と並んで松江市を国際文化観光都市に指定しました。 松江城ほどこの地方の中世の時代を偲ばせるものは他にありません。 松江城は、私達の財産です。いつまでも保存し、出来る限り多くの人に見てもらいたいと思います。

私は、自らもここには数え切れないほど行きましたが、来客がある度にまずここへ案内することにしています。月照寺の様な場所は、天気が良くなくてはなりませんが、松江城は天候が悪くても大丈夫です。全部で二時間程の城巡りでは、城にまつわる逸話や建築様式、歴史などを知ることが出来ます。他では見ることの出来ないこの城は、何処よりも訪れる価値のある場所なのです。

私達の素晴らしい街、松江と松江城を誇りに思うべきです。そして、もっとよく知り、この地を訪れる人々に伝えていこうではありませんか。